インド神話のカーリーはどんな神様?

インド神話にはたくさんの神様が出てきます。

カーリーという女神はシヴァの妻で、血と殺戮の女神です。

彼女は4本の腕のうち、一本に切り取った生首を持っているんですね。

 

今回は、インド神話のカーリーはどんな神様だったのかを見ていきます。




 

カーリーは血なまぐさい?

カーリーは、破壊と殺戮の象徴と言われています。

像の容姿もとても恐ろしいものです。

血走った目、だらりと伸ばした舌、切断された腕でできた帯に、頭蓋骨の首飾りと虎の皮を身にまとい、

『「世界の神々」がよくわかる本』

なんと、装飾品が人体でできています……。

 

4本ある腕のうち1本には生首を持っています。

戦利品としてたくさん人間の一部を彼女は持っているわけですね。

カーリーの誕生には、いくつか説があります。

  • パールヴァティーの黒い肌から生まれた
  • ドゥルガーの怒りから生まれた

 

パールヴァティーは、ウッカリものなシヴァの妻である女神です。

母性に溢れる彼女ですが、あるときシヴァにこんな非難を受けてしまいます。

「肌の色が黒いなぁ……」

黒は不浄の色とされていたためでした。

 

それを聞いたパールヴァティーは苦しみ、森に入って苦行者となってしまいます。

ブラフマーはそれを哀れに思い、彼女の肌を金色に変えました。

パールヴァティーの黒い肌からカーリーが生まれた、という説です。

 

暗黒部分から生まれたため、血と殺戮を好むようになってしまったのでしょうか。

もとのパールヴァティーが愛情深いだけに驚きですね!

 

もう一つのドゥルガーの怒りから生まれた、という説も見ていきます。

ドゥルガーとは、戦いの女神です。

自分に戦いを挑んできた悪魔に腹を立てて女神を生み出しました。

 

それが、カーリー。

ドゥルガーの強さや残忍さがたっぷりつまった女神です。

戦いをする彼女は次々と敵を殺していきます。

敵の血を飲み干したりと容赦、なんて言葉はありませんでした……。(;’∀’)

 

 

シヴァ、カーリーに踏まれる

恐怖と殺戮の女神、カーリーはシヴァの妻でもありました。

次々と敵を切り殺していくカーリー。

戦闘が終わってもなかなか興奮はおさまりません。

 

勝利の興奮から狂乱状態で踊り続けてしまいます。

これが、ただの踊りであればよかったのですが……。

 

さすが、カーリー様。

踊るだけでも世界への被害は甚大になります。

大地が割れそうになり……と大変なことに!

 

シヴァはカーリーを止めるため、体を横たえます。

足元に転がっているシヴァを踏みつけてしまうカーリー。

 

カーリーは思わず舌をぺろっと出してしまいます。

踏みつけたことを悪く思うあたり、なんだかおちゃめな面もあるみたいです。笑

 

つまり、カーリーが舌を出している姿はテヘペロなわけですね。

 

シヴァもシヴァで止めるために身を投げ出すなんて。

世界を激震させる踊りの下に自分を持ってくるなんてなかなかできないですよ。

 

まとめ

シヴァの妻の一柱であるカーリーは恐ろしく強い女神でした。

パールヴァティーでもドゥルガーのどちらかから生まれたとしても、暗黒面を凝縮させた神様であることに違いはありません。

 

軽くまとめておきますと、

  • シヴァの妻
  • 血と殺戮を好む(装飾品は人体でできている)
  • パールヴァティーから生まれた説
  • ドゥルガーから生まれた説
  • シヴァの体の上で踊った

 

こんなに恐ろしい神様な気がするのに、シヴァの上でテヘペロしたというだけで恐ろしさが緩和されてしまう不思議を感じてしまいました。笑

パールヴァティーもそうですが、案外インド神話の神様っておちゃめですね!

 

インド神話の特徴

 

 

 

 




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