インド神話のパールヴァティーはどんな神様?
パールヴァティーは、母性愛の象徴と言われている女神様です。
自分の実の子どもでなくとも、慈悲深く育てる優しい神様です。
インド神話でパールヴァティーはどのように描写されているのでしょうか?
シヴァの妻で、サティーの生まれ変わり
パールヴァティーは「山の娘」を意味する名前です。
ヒマラヤ山の神、ヒマヴァットの娘です。
また、ガンジス川の女神であるガンガーのお姉さんでもあるんですね。
パールヴァティーは、シヴァの妻です。
彼女が妻になるまでには紆余曲折がありました。
パールヴァティーは、サティーの転生後の姿です。
サティーがシヴァの最初の妻になりました。
しかし、サティーの父ダクシャは身分が高く、シヴァのことが気に入りませんでした。
大事なパーティーに呼ばないわ、神々の前でシヴァのことを辱めるわでシヴァのことを散々に扱います。
心底シヴァを愛していたサティーは傷ついてしまいました。
とった行動は……
火の中に飛び込んでしまいました!
もちろん、助かるはずもなく死んでしまうのです……。
その後、サティーの知らせを受けたシヴァは死んだ理由を知ると激怒したといいます。
サティーは生まれ変わり、シヴァの妻になって仲良くそばにいることができたのでした。
母性愛が強いうっかりもの
ヒンドゥー神話において母性神の役割を果たすパールヴァティー。
彼女はシヴァとの実の子どもでなくともたっぷり可愛がっていました。
6人の実子でない子がいました。
パールヴァティーはそんな子どもたちを愛し、
愛し、愛しすぎるがあまり……
強く抱きしめすぎて体を一つにしてしまいました!!
しかも、頭は6つのままです。笑
子どもたちがかわいすぎてうっかり合体させてしまうとは、恐ろしい母性の持ち主です。
この6つの頭を持つ子どもが、カールッティケーヤあるいはスカンダといいます。
インドの神様はいっぱい別の面を持っているため他にも名前がありましたが略します。
この6つの頭を持つスカンダをみて、パールヴァティーは母性を感じて自然と母乳を流します。
いろいろうっかりしすぎてますが、愛情深いことだけは本物です!!
ガネーシャを自分の垢から作る
あるとき、シヴァが留守をしているときパールヴァティーは子どもを作ろう、と思い立ちます。
作り方は簡単、自分の体の垢から作るんですね。
神様の子どもの作り方ってなかなかインスタントです。笑
パールヴァティー「ではガネーシャ、私の部屋の見張りをしておいてくださいね」
ガネーシャ「わかりました、母上」
こうしてガネーシャはパールヴァティーの部屋を見張ることになりました。
そこへシヴァが帰ってきます。
ガネーシャ「知らない男が家に入ってきた!」
シヴァ「不審な男が妻の部屋の前に立っている!」
ガネーシャは母の部屋へ入れまいとし、シヴァは不審な男を倒そうとします。
結果、ガネーシャの首を切り落としてしまいました。
パールヴァティーは子どもの死を嘆きます。
シヴァにガネーシャを蘇らせるように言いつけます。
シヴァ「代わりの頭…… おっあんなところに象がいるじゃないか」
最初に見つかったのが象だったので、ガネーシャは象の顔を持った神様になったというわけです。
また、別の言い伝えではパールヴァティーのミスからガネーシャの頭が燃えちゃうんですね。
(どんなうっかりなんだ!)
パールヴァティーは悲嘆にくれてしまいます。
うっかり者ではありますが、彼女の愛はちゃんとありました。
ブラフマーは嘆き悲しむ彼女を気の毒に思い、ガネーシャを修復しようと申し出ます。
そして、手近にあった象の頭をくっつけた、というお話。
まとめ
うっかり者のパールヴァティーのお話でした。
彼女は、母性としての面が強調されている神様です。
カーリーやドゥルガーはパールヴァティーの化身と言われています。
割とインド神話は、この神とこの神は一緒です! とかいうパターンが多いんですね。
カーリーがパールヴァティーの化身だとすれば、シヴァが下敷きになって止まるというのも納得です。
しかし、愛情ゆえに体を合体されたり、象にされたりなんてのはいきすぎちゃってますね。( ゚Д゚)
でも可愛らしい女神だと思います!
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