インド神話のヴィシュヌ神には10の化身がある?日本では何にあたる?
インド神話の最高神はヴィシュヌ、シヴァ、ブラフマーです。
この3柱のうち、ヴィシュヌは「世界の維持」を担う神様なんですね。
ヴィシュヌの化身についてや、日本では何と言われているのかをご紹介します。
ヴィシュヌの化身は10
ヒンドゥー教の最高神はヴィシュヌ、シヴァ、ブラフマーの3柱です。
三神一体のなかで、ヴィシュヌはシヴァと双璧の力を持っているんですね。
ヴィシュヌは人間にとって味方をしてくれるいい神様です。
善が悪に勝つように見張ってくれる!!
名前の語源が「行きわたる」なので、世界の維持者または守護者的な役割を持っています。
そんなヴィシュヌは、世界が混乱に陥ると化身になって人々を救いに来てくれるんです。
とても親切な感じがしちゃいますね。✨
10の化身(アヴァターラ)
化身のことをアヴァターラと言うのですが、聞いたことはありますか?
似たような単語ならあると思います。
アバターの語源になった言葉ですね。
これはヴィシュヌが、人々を救うために様々な仮の姿として生まれ変わったものなんです。
その10の化身はそれぞれ……
- マツヤ…最初の人間を大洪水から救った魚
- クールマ…不死の霊薬をもたらした亀
- ヴァラーハ…水中に沈んだ大地を持ち上げたイノシシ
- ナラシンハ…魔王ヒラニャカシプを追放した人獅子
- ヴァーマナ…魔王バリと駆け引きした小人
- ラーマ…ラーマーヤナの主人公
- ブッダ…仏教の祖
- パラシュラーマ…圧制をしいたカールタヴィルヤ王を倒した
- カルキ…43万2000年後の末世に出現する正義の騎士
- クリシュナ…怪力をもっていて女性を虜にする美貌を持った英雄
亀やらイノシシやらも混じっています。
たくさんある化身はどれも人間の味方をしているものばかりですね!
特にブッダは日本でも恩恵のある化身だと思います。
とはいえ、仏教徒としてはブッダが化身なんだ、と言われると複雑な気分でもありますが。笑
ヴィシュヌは日本でいうとブッダにあたる
先ほど触れたように、ヴィシュヌの化身のひとつがブッダという扱いになっています。
本の一行で説明されている感じが面白いです。
魔人を破滅に導くブッダ。
魔人に都合の悪い仏教を教えて人々を救うからですね。
一行で説明が終わってしまうとまるでブッダが超人的な能力で滅ぼしているように見えるのは私だけでしょうか。笑
ブッダも仮の姿がいっぱいあったはずなんですけど、ヴィシュヌの仮の仮の姿ということですかね。
ヒンドゥー教の人からすれば仏教徒って間接的にヴィシュヌ神を信じてるように見えるのでしょうか?
話す機会があれば聞いてみたいです。
まとめ
抽象的で姿をつかみにくいブラフマー。
荒々しく破壊的な性格を持つシヴァ。
他の2柱に比べるととても人々に好かれやすい性質を持っているヴィシュヌでした。
もう一度簡単にまとめると、
- 10の化身で人々を救う
- 世界の維持者でもあり守護者
- 化身のうち、ブッダは日本でも有名
見ていくと、ヴィシュヌは本質よりも化身としての姿の方が認知度は高いでしょうね。
単純に私が知らなかっただけなのかもしれませんが。
それでも、ヴィシュヌを知っていてブッダを知らないというのは日本ではなかなかいないと思います。
43万年後にはカルキになって救いにきてくれるんですね。
末代まで見守ってくれそうな神様ナンバーワンです。